2011年4月 8日 (金)

さんのーがっはいっ。

久しぶりに八女弁が話題です。

大阪から転校してきたさわちんが、学校から帰宅するなり、こてこての大阪弁で弟に報告していました。
「あんなー、今度の学校ではな、<いっせーのーせっ>っていうのをな、<さんのーがっはいっ>って言うんやで。きちんと言えへんからな、そうくんも練習しといたほうがいいで」

確かに。笑

「さんのーが、はいっ」とは、みんなで調子を合わせるときの掛け声、「いっせーのっせ」のこと。例えば、足並みをそろえるときにも、「さんのーがっ、はい」と声を合わせて足を踏み出すのです。
ああ、それにしても、久しぶりに聞いた。
いいなあ、これ。
みんなで笑おうね、さんのーがっ、はいっ。笑

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2009年2月28日 (土)

うわんたな

この家に嫁いで早や三十余年。気がついたら、もうとっくに、実の両親とより、連れ合いの両親とのほうが長く住んでいる。

嫁姑問題は、ふるくてあたらしい、永遠の課題だが、結婚当初からフルタイムで働いていたことが幸いして、まあ、なんとか荷物をまとめることもなく、追い出されることもなく、現在にいたる、である。
もちろんこれまで、姑との間で、波風が立ったことがないわけではないが、自己完結の法則を遵守したおかげで、大きな嵐は避けてこられた。

自己完結の法則。
腹が立ったら、テーマソング「自己完結の歌」を歌いながら、家事に勤しむ。そのうちにすっきりして、何事もなかったように姑と話ができるようになる。つまり「おのれの不満はおのれで解消させよ。自力で感情の発散をさせよ」という法則である。笑
このテーマソング、「自己完結の歌」は、「こんちくしょう、くそばばあ」から始まる歌で、わたくしの作詞・作曲。そのつどメロディも歌詞も違うのが、難点といえば難点。

ある日、このテーマソングを鼻歌交じりに歌いながら、裏庭で穴を掘っていて、ふと、人の気配を感じて振り返ったら、その先に、なんと姑が立っていた。「げげえーっ!マズイ」と、冷や汗を掻いたが、敵もさるもの。
「補聴器をつけたら、聞かんでもいいことまで聞こえるごとなった」と一言だけ残して立ち去った。さすがにわたしの姑。敵ながらあっぱれである。

隣に住むおば(舅の弟嫁)が口癖のように言う。
「あんたが嫁いできたとき、ここの嫁さん、半年持つやろうかと近所で評判やったばい。ここん姉さん(姑のこと)は、やかましもんで有名やったけん、とても嫁さんと同居はむつかしかろうって、みんな心配して。でも、心配いらんやったねえ。あんたの方が姉さんより、一枚も二枚も、うわんたなやった」

どうやら、「決して褒め言葉ではない」らしいが、
わたしは、にっこり笑ってこう答えるのだ。
「うん、ありがとう、おばちゃん。でもね、おばちゃん。わたしは、おかあさんより一枚二枚うわんたなじゃなかよ。四枚も五枚もうわんたな、やけんね」と。

・・・・・・・・・・
     ちっご弁レクチャー
         「うわんたな」
          ・・・上の棚が語源(だろう、たぶん)。
       相手より上手を行くこと。

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2009年2月10日 (火)

ふなやき

先日、福岡国際センターで開催された「食と地域を考えるシンポジウム」に、八女地方の郷土料理として、あまおう生産者である悦子さんが出品していた「高菜入りふなやき」。

「高菜入りふなやき」は、小麦粉とホットケーキミックスの粉を水で溶き、みじん切りした高菜のお漬物を混ぜ、薄くまるく焼いたもので、今で言う「クレープ」と「ホットケーキ」と「チヂミ」を足して三で割ったような食べ物です。

むかし、ばあちゃんがつくってくれるおやつのひとつに「ふなやき」がありました。まだ、土間のすみに竈(くど)があった頃、わたしたちが「かまど」のことを「くど」と呼んでいた頃のことです。

わが家の「ふなやき」は、小麦粉を卵と水で溶いたものを、ほうろく鍋で薄く焼いて、黒砂糖をくるくると巻き込んだもので、甘いものが少なかった時代に、ほっぺが落ちそうになるほど美味しいおやつでした。

黒砂糖は、自家製のサトウキビをしぼった汁を煮詰めてつくられたもので、湯煎にかけたチョコレートのような色合いをしていました。冬になると、一斗缶の中でべったりと固まり、子供の力では掬うことができないほど固くなって、何度もお箸を折った記憶があります。

悦子さんが「ふなやき」にまつわるエピソードを話してくださったおかげで、わたしもセピア色になった子供の頃のヒトコマを思い出したのでした。

ちんかばあちゃんが作ってくれた、あったかいあの「ふなやき」。たとえ今、同じようにして自分でふなやきを作ったにしても、もう二度と、あのころのあの感動の味には出会えないのでしょうね。

ちなみに、二枚目の写真は、わたしが出品した「かぼちゃごろし」で、やせうまのデカイものとお考えください。小麦粉を練って、伸ばして、細長く切って、ゆでて、お砂糖や醤油をかけて食します。うどんでも、だんごでもない。今回は「かぼちゃの煮物」と一緒に煮ています。お醤油味です。「かぼちゃごろし」または「ぼうぶらごろし」と呼ばれます。これも八女地方の郷土料理と言えるでしょう。

三枚目の写真は、立花町の方が出品された「じゃがいもだんご」ですが、これは茹でたジャガイモをつぶしたものに小麦粉を加え、茹でて、黄な粉にまぶしたもの。わたしたちがつくる「じゃかいもまんじゅう」とは、またひと味違っていました。

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2009年2月 8日 (日)

おひゅぎん

土曜日はひろかわ短歌会の定例会でした。やまなみ選者のおふたりにご出席いただいて、にぎやかに、そして、なごやかに。

決して若くはないわたくしがもっとも若手で、いちおう、部長の肩書きをいただいているものの、一番下っ端でもあるので、詠草も持参して、お湯飲みもお茶ッ葉も持参して、お茶も汲み、進行も務め、会場の戸締りもいたします。つまり、雑用係兼務の名ばかり部長ってことです、平たく言えば。笑

で、見かねた御歳84歳の大御所の会員さんが、
散会のおりに「おひゅぎん」をくださいました。
「せーこさんにはいつもお世話かけてるから、おひゅぎんにこれをあげるね」の
お言葉とともに。

「おひゅぎん」とは、
ちっご弁で、「ごほうび」とか「お駄賃」のことです。

ちなみに、いただいた「おひゅぎん」はみなさんが持参なさったお茶菓子の残りです。ほのぼのとあったか~いひろかわ歌会ならではの、あったか~い「おひゅぎん」です。

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2009年1月15日 (木)

はんじつとはんにち

大学卒業後、就職して横浜に住んでいた次女の話。

会社で「はんじつ休暇をください」と言ったら、「はんにち、休暇ね」と直されたらしい。

そんなはずはない。と、同期入社の同僚たちに尋ねたら、熊本出身の1人をのぞいて、全員が「はんにち、だよ」という返事だったそうな。

おかあさん。
半日をはんじつって呼ぶのは、
どうやら九州のもんだけみたいだよ。って。ええ?そうなの?
そげなんことはなかろうもん。

今日の今日まで、知らなかった53歳である。

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2009年1月11日 (日)

婚活/こんかつ

「婚活」という新語を娘から教えてもらった。

こんかつ。(とんかつ、じゃなかです。)

就職活動を略して「就活」というように、結婚活動を略して「婚活」というのだそうな。そしてこの春、2009年新春の福袋に「婚活支援福袋」ってのが売り出されたんだってさ。値段は聞きそびれたけど、中身はお見合いに出かけるためのドレスアップグッズや縁結びのお守りなんぞが入ってるらしい。けっこうなお値段と見た。

結婚しない若者が増えていて、大きな社会問題でもあるらしい。
さて、お金はあるが結婚願望は低い「あらふぉー族」の歓心をひけるのか、婚活支援ぶーむ。興味深い。
短歌の題材にでもするか。

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2009年1月10日 (土)

つーち、つーたい!

八女弁でもちっご弁でも、「かさぶた」のことを「つ」と呼ぶ。
怪我などの傷口に、治りかけの頃できる、あの硬いヤツ。
あれが、「つ」あるいは「つー」である。

大学生だった次女のエピソードから。次女と関西出身の友人の会話。

 次女「つができて、取れかかってるのが気になるっちゃん」
 友人「つ、ってなんやねん?」
 次女「つーっち、つーたい!(つーって、つーですよ!)」
 友人「つーちつーたい?四文字熟語?」
 次女「だから!つーたいっ!つー!血が固まったやつ」
 友人「ああ。かさぶたのこと?」
 次女「?・・・・ああ。・・・・そうとも言うね」

このとき初めて、彼女は「つー」が方言であることを知ったらしい。

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ゆさっとる

わが家の子供たちは、祖父母と過ごす時間が長かったせいか、歳のわりには、しっかり方言が身についていて、ことばのカルチャーショックには事欠かなかったらしい。つまり、「標準語だと信じて疑わなかった言葉が方言であったという事実に直面する」ショックである。

たとえば。「ゆさっとる」「からう(背負う・荷う)」「なおす(片付ける)」「つ」

今回は「ゆさっとる」のエピソードから。

高校生だった次女が、
「ゆさっとる」という言葉を学校で使ったら通じなかったのだそうな。
「これって方言?」と聞いてきたので、
「そうよ、ゆさるが方言で、その変形」とわたしが答えると、
そばにいた(当時)大学生の長女が
「えー?嘘やろもん」と驚いた。(って、あんたが驚いてどうする!である)

「ゆさる、は標準語で、ゆさっとる、が方言やろうもん」と、
どうしても納得したがらない長女。

あーあ。わが家は家族全員がねいぶやめりかん。

   八女弁レクチャー

    「ゆさる」   ・・・沈殿する。
    「ゆさっとる」・・・沈殿している状態。
      使用例のひとつをあげれば、
       「このココアはよう混ざっとらんけん、底に粉のゆさっとる」
      という風に使う。

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2009年1月 8日 (木)

ざまなか

わたしの父には、二人の弟がいる。わたしが小学生の頃までいっしょに住んでいたおじたち。まだまだ若いと思っていたおじたちも72歳と67歳になった。

彼らはとってもネイティブやめリカンなので、濃密な八女弁を駆使して会話をする。わたしの八女弁の師匠とも言うべきふたりの会話は、同じくネイティブやめリカンのわたしですらついていけないほどにネイティブ色が濃い。

久々におじふたりが揃った年始の席での、死語に近い八女弁続出の会話から。

「もう俺もだめばい。年とって、あちこち悪うなって、ざまなかごとなってしもた」と、ちょっと髪の毛が薄くなった67歳。
「おまんがそげんなら、おれがざまなかでんしょうんなかない」と、白髪が一本もなく、身長180センチ、足腰しゃんしゃんの72歳。

ふたりとも喋らなかったら、なかなかいい紳士ぶりなんですがね~

 ・・・八女弁レクチャー

    「ざまなか」・・さて、これはどういったらいいのか。
    かっこいい「さま」ではなくなりました。とでも訳するのだろうか。
    使用例をひとつあげれば、
     「セイコさんは最近いっちょん化粧しとらっさんけん、ざまなかろうが」
    というふうに使われる。

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2008年12月27日 (土)

ぞろぶく

日ごろはジーンズやもんぺなど、パンツスタイルが多いわたくしながら、実はスカートが大好き。ミニでもタイトでもない、長い丈の、それも「ぞろぶく」くらいの長さのスカートが好みだ。

母から「そげん、ぞろぶくごたるスカートば履いてから。もちっとしゃんとしたつば着らんね」とお叱りを受けるのだが、「ぞろぶく」長さのスカートが好きなんだからしょうがない。

働いていた頃は、ほとんど事務服で膝までの丈のタイトなスカートの毎日だった。現場の多い仕事場のときは黒のパンツ姿かスポーツウェア、いわゆるジャージ上下で事足りた。さんざん黒のパンツとタイトスカートを履かされたので、いまはもう身に着ける気にもならない。だから「ぞろぶく」長さのスカート。

でも最近は「ぞろぶく」スカートを履く機会がめっきり少なくなった。そんなに長いスカートでは、主婦業は務まりまっせん。なんせ、すぐに裾を踏んづけて、階段から落っこちそうになるのだから。

  ◆ちっご弁レクチャー                                    
     ぞろぶく・・・裾を地面に引きずるさま。とでも申しましょうか。
            語源は裾をぞろぞろさせて、床を拭き拭き、 
                           のわけなかろうもん!

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