2017年1月19日 (木)

「半人半馬」感銘歌

  樋口洋子感銘歌

鉛筆をナイフで削る時の間を愉しみおればやわらかな雨

二月尽三日が足らぬ忙しさ珍しよわが立ち居きらきら

端々ばしにこだわるなかれ清晨の空より来たる鳥の翼音

桜一枝狂い咲たり忘れもの取りに走って来た子のように

雛飾りの隣は仏壇ほのぼのと横目を使っている父と母

紫木蓮咲き急ぎ褪せ急ぐかな津波に遠く居る恥じらいに
(東日本大震災二首)
野を行けば今朝の雲雀は良いひばり聞こえる方の右耳に鳴く

  相良信夫感銘歌

やわらかなしかし乾いた夢を得んエンヤとエリック・サティが枕

コスモスの枯れ尽くしたる土手寒し親は死ぬべし子は生きるべし

声だけがこの世に残るせつなさのジャニス・ジョプリン嗄れしゃがれて

浮びたる歌をメモする奥の院古き御幣の端をちぎりて

アントニオ・カルロス・ジョビン一二句に納まる不思議にボサノバを聴く

七十を越えてはじめて親のなき身となり遊ぶ庭の蜥蜴と

アメリカはおそろしきかなディープキスしながらジャック・ニコルソン呻く

  西尾朋江感銘歌

封筒にふっとひと息ふきこみて胸中吐露の文を入れたり

夜の明けのわが煩悩をひと叩きふた叩きして春雷はしる

日の暮れはいくつになっても気もそぞろ(※)下戸ならぬこそ男はよけれ※徒然草

映写室より伸びる光にからまりてのぼる昭和の煙草のけむり

抽斗の底に散らばるテレフォンカードぺらぺら軽く暮らした頃の

過ぎし日のノート燃やせば立つ煙けむりがちらと振り向きにけり

タイガーが草臥れたあと象が来て二人のご飯ふっくらと炊く

  古賀音彦感銘歌

半裸にて荷をずしずしとかつぎゆくかかる骨折りを永く見ざりし

鬼の子をあつめて袋に焼きたれば命乞いするものもなくて死す

臨終となれば出てくる棺桶は月夜の棺桶畑から来る

もう寝よう私がこっそり飼うロバが笞をくれても鳴くばかりなり

花束をもらったことが三度ある寝た上に置かれたことはまだ無い

犬がなぜふり返るのか分からねばしばらく犬に従いてゆきたり

おむつが要る病とおむつは要らないが気を病む病とどちらを選ぶ

  中村縁衣子感銘歌

自転車に半人半馬号と書く人間半分やめたくなりて

母の骨移して残る粉の尊(とうと) 白木蓮の根につまみ置く

蔓橋跳ねて渡って怖くない短歌が巧くなる筈がない(四国にて)

月光をさらり柄杓でひとすくい入れて蓋して棺桶が成る

ふり向けば消えているような人がいい芽吹く林を共に行くには

今生のおそらく最後のインク壺ブルーブラックをブルーに変えて

再生を一時停止にしたままのつらい画面が二つ三つある

  山下 翔感銘歌

サウナから水風呂に入りまたサウナどう生きるのかまた迷いだす

コスモスの枯れ尽くしたる土手寒し親は死ぬべし子は生きるべし

七夕に短冊吊す竹になれたけのこすんすん川原に伸びる

臨終となれば出てくる棺桶は月夜の棺桶畑から来る

水は行き水は還らぬ夜の川 小さいことがこれから大事

抽斗の底に散らばるテレフォンカードぺらぺら軽く暮らした頃の

今生のおそらく最後のインク壺ブルーブラックをブルーに変えて

  山下整子感銘歌

秋の夜のすさびは蜘蛛の死に真似にああ死んだかとだまされてやる

月が照る忘れることができるから生きていられる荒野の上に

刈られたるあとのほのかな草いきれ落着とうはかくのごとあれ

川原に暮れゆく尾花晩節を少し汚して生きるてもある

コスモスの枯れ尽くしたる土手寒し親は死ぬべし子は生きるべし

うたかたの泡盛飲みてうつつ無し〈決行前夜〉なる夜を持たず

外は闇そんなに水を飲む人はこちらへ来なさい魚の声にて

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野田光介第二歌集「半人半馬」上梓を祝って

やまなみ短歌会選者である野田光介氏の第二歌集「半人半馬」が短歌研究社から上梓されたのは昨年秋のことだ。第一歌集「夢の触手」が発行されたのが平成14年のことだったので、以来14年ぶりの歌集である。第二歌集には、「おもに七十代の作品を概ね年代順に並べた」とあとがきにあった。

わたしがやまなみに入会したのは平成3年で、この年の10月号に初めての作品が掲載されているが、この時期のやまなみには野田光介の名前は見当たらない。
野田光介の名前の作品に興味を持った明確な時期を思い出せないが、まちがいなく覚えているのは、当時、やまなみに掲載される先生の作品がひと月に二首とか三首で、「少ない作品数のひとだなあ」という印象を持ったことである。

高校時代から作歌を始め、十代で「歌帖」「短歌人」に在籍したのち退会、四十歳で短歌再開、以来四十年をやまなみに在籍されていることになる。
風貌も精神も作風も「はちじゅうのおじさん」とは思えぬ野田光介の作品を、数人の感銘歌を並べることで一部を紹介したい。

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2017年1月17日 (火)

福岡歌会にて

野田先生の第二歌集出版を祝う会にて

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2017年1月15日 (日)

初の雪

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 今日の一句。
  
  初の雪センター試験のただなかに/セイコ

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2017年1月11日 (水)

寒の日の宵の明星、十三夜

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2017年1月10日 (火)

寒くなるまえに。

明日からめっぽう寒くなると昨夜の天気予報が報じていた。週末には最高気温が四度にしかならないらしい。
今朝は曇り空ではあったが、九時過ぎには日が差してきた。これを逃す手はないと畑へ直行し、できる限りのさまざまな野菜を収穫してきた。

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ニンジン、大根、ほうれんそう、白菜、春菊、ロメインレタス、ラディッシュ。野菜が冷蔵庫に豊富だとリッチな気分になれる気がする。安上がりな性格だからね。

細い大根は輪切りにして干し大根に。
乾いたらハリハリ漬けに。
大根の葉っぱは一夜漬けに。
初物のラデッシュはサラダの彩りに。
サラダはレタスと春菊とほうれんそうで。
白菜はミルフィーユ鍋に。
今夜は鍋で決まりだな。

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2017年1月 8日 (日)

雄姿。笑

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わたしの嫁入り道具として、母が支度してくれた絵羽織は、これまで一度も袖を通したことがなく、まだ仕付け糸がついたままでした。
従妹がジャケットに仕立て直すことを勧めてくれましたが、それでもたぶん、着る気にはならないだろうなとそのままにしていたものを今回、洋装に合わせてみることを思いつきました。いかがでしょうか。
まわりの反応はそこそこ…決して悪くはなかったような。
かなり驚かれはしましたが、似合う、かっこいいって言われたよ。


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この写真がどうしてもまっすぐ立ってくれませんが、これに黒のショートブーツを履きました。
アクセサリーは金で。
新年だから、金で。
ゴールドとも言うな。笑

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2017年1月 6日 (金)

青木さん、おめでとう。

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青木さん。名取になったのは47歳だったそう。
いまや、ひろかわの美魔女と呼ばれています。
実は、女性ファンが多い。

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馬場さん、中川原さんと。

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蓮子さん、みゆきさん。

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めぐみちゃんと野中ヨシ子さん。
野中さんは最高齢の87歳です。

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野中勝美さん、美座さん、青木さん、野中ヨシ子さん。

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今日の料理、2160円のコース。

総勢13人の祝賀会兼新年会でした。

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2017年1月 5日 (木)

祝芥火賞受賞!

明日はひろかわ歌会の初会。
青木女史の芥火賞受賞祝いを兼ねた新年会です。
町内の和華という飲食店にて。

 名 取     青木佳代子

初めての男の所作にとまどひて蹌踉(よろ)けてはぐいと足を広げる
三つ首振り肩を使ひてゆるやかに身をよぢりつつ腰を低くす
ときをりに触るる師匠の指先に畏れながらも胸の高鳴る
なめらかな要返しに力みすぎ指つりしまま扇を回す
舞台にて汗を拭ふは御法度なり夏のけいこ場したたり落つる
まやかしの衣装ではなくこの腕と師匠はぽんと扇子を打てり
家元の好みの色に染めさせられて後見結びに弥増す不安
試験場の廊下にひしめく五十名思ひおもひに振りを確かむ
阿修羅めく師匠の視線をおだやかな家元の目が一瞬に消す
ゆくりなくテープ切るるも家元の口三味線でひたすらに舞ふ
いただきし名取は花柳春雪乃四十七歳卯月なかばに
悶悶と魔性の夜が明け初めてもう逃げられぬ「松の羽衣」
うら若き顔師がついと顎を持ち仕上げの紅を円やかに引く
着付け師は千手観音からめたる指ですばやく衣を重ぬ
締められて身体は悲鳴あぐれども頭の芯はまるで秋風
借りものの私のやうでわたしでなし鏡の中に天女が立てり
昂ぶりを京友禅に閉ぢこめて舞台へつづく階のぼる
なうなうそれこそはわが羽衣なり返させ給へ返させ給へ
まなこ閉ぢ五衰(ごすい)の姿現はるる結びし髪の床にくづほれ
羽衣の袖を大きく揺るがせて一歩弾めり天の花道

       ・・・・・・・・やまなみ2017年1月号から

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年越しそばは手打ちで。

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この年末の年越し蕎麦はなんと手打ちそばでした。
昨年、越してみえたご近所さんのご主人が「いいそば粉が手に入ったので久しぶりに打ってみました」とおすそ分けをしてくださったのです。おすそ分けというには多めの量でたっぷり十人前はありました。
たぶん、大晦日の午後、息子一家もそろってバドミントン大会をやっていたので、この量になったのでしょう。ありがたし。
ちなみにこのご近所さんとの縁を取り持ってくれたのは「ひこまる」です。ひこまるが脱走して、このお宅に飼われている「ときまるくん」のところへ行ったのが縁。
いわゆる「犬の散歩仲間」同士ですね。
ご主人、ごちそうさまでした。

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